こんにちは、Keiです。LEGOは今年レゴマスターを決めるテレビ番組が作られるなど大きな盛り上がりを見せています。レゴブロックは誰でも簡単に何でも作れる玩具ですが、2019年頃から大人向け商品の開発が進み、家で楽しめる趣味として世界的に注目を集めはじめました。
ここ数年、全国の高校や大学でもLEGO部やレゴサークルの数が増えてきています。
本記事『全国レゴ部インタビュー』シリーズ第1弾は、設立したばかりで今一番勢いがある京都大学のレゴ同好会をご紹介します。
インタビューを受けてくださったのはレゴ部創設者の1人で、副部長をされている3回生のポールさん(@PaullegoLennon)です。
この春から「レゴ部に入りたいな」と考えている新入生や、京大を目指す受験生のみなさんにレゴ部を少しでも知ってもらうきっかけになれば!とお引き受けくださいました。たっぷりお話を伺ってきましたので、最後までどうぞお楽しみください。
京大レゴ部の紹介
京都レゴ部は最近できたと伺いました。設立までにどのような経緯がありましたか?
創立は2020年の8月頃だったかと思います。会長となるSou君がTwitter上で「レゴ部作りませんか」と呼びかけているのを僕がたまたま見つけて、一緒にやりましょうと反応したことで始まりました。いま僕は副会長をやってるんですが、そこにさらに2人が加わっていって…3年経った今では、20人くらいの規模に成長することができました。(2023年3月時点)
3回生は僕と会長を含めて5〜6人、他は2回生と1回生です。他のサークルと掛け持ちしているメンバーもいるので、実働メンバーで言うと12人くらいかな?
主な活動内容や活動頻度を教えてください。
去年の活動実績では神戸で開催されたJBF2022に団体として参加させていただいたのと、そのあと梅小路であった一般展示会です。またうちの大学には11月祭っていうのがあるので、そこでも作品展示をしました。その他にいろいろやっています。依頼された作品制作だったり、個人で作品を作っているメンバーもいます。何もないときはお喋りしながらみんなで積みレゴを消化したりもします。
活動頻度は月1回くらいで、展示会が近づいたら集まります。展示会準備がないときは、『レゴブロックで作った世界遺産展(PIECE OF PEACE)』にメンバーと出かけたこともあります。うちの部活は京都市内の他の大学とも交流が結構あるので、京大の特に男子たちには嬉しい出会いがあるかもしれません!(笑)
入部すると大きな作品が作れたりしますね!
そうですね、自分ではなかなか作れないサイズの作品が作れるのはサークルに入るメリットの一つだと思います。大きな合同作品を作るときは基本的に設計したデータを全員で共有してから分業しています。入部するまでレゴをほとんど触ってこなかったメンバーも多くいますし、StudioというLEGO専用の3Dソフトの扱いについては、知ってるメンバーが教えてくれると思うので安心してください。和気藹々としているので誰でも入りやすいサークルですよ。去年作った岡崎公園のジオラマなんかは、持ち運びがしやすいようにっていうのを最初から考えていたのでStudioで設計しました。自分でStudioとかで設計したものの、「パーツ持ってないから作れない」みたいなことがあった時にうちの部に来てもらえればパーツちょっと貸し出したりすることもできると思います。
3年間レゴ部で活動してみていかがでしたか?
レゴに触れていない時期もありましたが、大学に入ってお互いレゴ知っている友人と出会ってまた盛り上がることができました。会長に出会っていなかったらレゴをこんなにやることもなかったでしょうし、展示会に来ていただいていろんな人に自分の作品だったりグループの作品を見てもらえたことは非常にいい経験になったと思うので、そこが1番自分の中では入ってよかったなというかレゴ部始めて良かったところですかね。
もしレゴ部にいなかったら展示会とかも参加してなかったと思うので、自分で作品を作って楽しんで終わりみたいになりそうだったところを、やっぱりいろんな人に見てもらえると、話も聞けて他のビルダーさんの話も聞けてっていうので自分の中での経験値みたいなのがすごく上がったんじゃないかなと思いますね。それによってやっぱり自信もつくし、友達も増えました。
今回このインタビューのお話をいただいたのも含め、本当に関西ってレゴの輪が広がって毎日楽しいなと思っています。
入部を希望する方はどこに連絡したらいいですか?
興味がある方は京大レゴ部専用のTwitterアカウント(@KULC_lego)があるので、そこに気軽にDMしてきてください。見学案内とか説明会もしています。
合同大作《岡崎公園》
岡崎公園のジオラマは平安神宮だけでなく、周りの住宅街も含めた一帯を俯瞰して眺められる大作ですね。
これは、とあるイベント運営の方からお声がけいただいて作った作品で、設計2ヶ月、みんなで協力して組み立てにも2ヶ月くらいかかった大作です。2万ピースは超えているんじゃないかな…。僕が一応まとめ役として取り組んだプロジェクトなので、個人的にも思い入れの深い作品です。
制作する上で特にこだわった部分はありますか?
この作品で僕が好きなのは、ジオラマとしてきれいな縮尺で作っちゃうとどうしても平坦になってしまうので、1番奥にある平安神宮があるんですけど、全体的な迫力が出るようにそこの部分の縮尺をちょっと大きめにデフォルメして表現したところです。
メリハリを出すことは一つ一つの建物に目が行きやすいよう最初の段階で決めてから作っています。2023年6月に行われるJBF2023でも展示する予定なので、多くのみなさんに実物を見ていただきたい作品です!
ポールさんについて
ポールさんご自身についてもお聞かせください。いつ頃からレゴはされていましたか?
僕は2歳の時に赤いバケツを買ってもらったのがレゴを始めるきっかけでした。妹の出産のために母親がしばらく入院することになり、「しばらくこれで遊んでてね」って言われたのを覚えています。なんであんなに好きだったのか自分でもよく分かってないんですけど、ずっと遊んでいました。
どんなものをよく作っていましたか?
車が好きだったのでレゴでも車をよく作っていました。走らせたり浮かせたり飛ばすしかないんですけど、そういう動くおもちゃが大好きでした。プルバックのチョロQもそう。それから小学校6年生ぐらいになるとテクニックシリーズを始めて、エンジンの動きを組みながら「面白いなー!」って思っていました。まだ自分の作品にギミックを取り入れるっていうのはできなくて、ただ造形するだけでしたけど。(笑)
ただ、最近制作していろんなところで展示した「宇宙戦艦ヤマト」を動かすギミックには、この頃の経験が生きているかもしれません。
「宇宙戦艦ヤマト」の作品について聞かせてください。
2020年はコロナ禍で大学入学後も2カ月ぐらい大学がない時期がありまして、(持て余した時間で)僕が好きな「宇宙戦艦ヤマト」というアニメに出てくるちっちゃいサイズのヤマトを作ってみました。それを完成後にまた一旦崩して、「ちゃんとスケールとかを測って設定資料とかを見て完璧に作ってやろう」ということを考えました。「でかくするんならモーター入るんじゃねえか?」と思って入れてみたらすごいでかくなっちゃって…。あれ、おかしいな?っていう(笑)
でも自分のいま持ってる表現手段で、最大限に表現できた作品だと思います。
ヤマトの設計にもStudioを使われたんですか?
設計はしていません。資料を見ながらガンガン進めました。全部で3万パーツは超えてると思うんですけど…。モーターも8つ入ってるので相当お金もかかっています。(笑)
パンパンなんじゃないかっていうぐらいモーターたくさん入っていますね!
よく入ったなと今更ながら思います(笑)。入らなくて最後の1個なんて縦向きでねじ込んでいます。ここなら入るっていう場所をなんとか見つけました。
やはり組み立てで苦労したのも内部でしたか?
外装造形は自分の愛情でいくらでも決めれるので、どちらかというとその内部構造のところで苦労しましたね。どうしても重くなってしまうので、パワーがいる部分のギアをちゃんと組み合わせなきゃいけなかったり、セーフティーで回り切ったところでそこから先に行かないようにしなきゃいけなかったり苦労は沢山ありました。
あと、アニメを見たことある人しかわからないと思うんですが、ちょっと後で機体の横から羽が生えてくるんですけど、本当は羽をつけたかったんですよ。戦艦の中から出てくるんですが、中に入れようとするとモーターがあるのでどうしても入らなかった…。(笑)
羽を入れるために改良します?
厳しいですね。モーターでもうパンパンなので(笑)。でも高密度でしっかり組んでいるせいか、ダンボールに詰めて長距離の運転でも壊れなかったくらい頑丈です。
「宇宙戦艦ヤマト」もJBF2023で見れますか?
はい。展示する予定です。楽しみにしていてください!(JBF2023公式サイトはこちら)
今後作ってみたいジャンルなんかはありますか?
SFアニメとかが好きなんで、マクロス系も何か作ってみたいですね。
最後に
他校のレゴ部のみなさんに聞いてみたいことはありますか?
僕らは創立した立場なので、オリエンテーションでのプレゼンくらいしか勧誘方法が分からず、どうやったら入部してもらえるんだろうというのが課題ですかね。あと、この後どうやったら残していけるんだろうっていうのを少し悩んでいます。
レゴ部に入りたい受験生に一言お願いします
受験はやり込めば確実に7割取れます。大丈夫です。頑張ってください。…まあ、僕浪人しましたけど。(笑)
(笑)。成績が伸びなくてスランプ入ったりとか落ち込んだ時はどうやって乗り切りました?
手応えのない模試なんかは結果を見ないようにしました(笑)。正解だけを見て、解き方を頭に入れました。
春から新入生がたくさんレゴ部に入ってくれるといいですね。ありがとうございました!
ありがとうございました!
まとめ
いかがでしたでしょうか。このインタビューは公式の形式ばった堅苦しいものではなく、「部内の様子をざっくばらんに聞いてみたい。部員の方のそれぞれの熱い想いを聞きたい」という考えからスタートしたものです。ここでの回答はあくまでも個人の考えですので、入部希望の方は部の正式なオリエンを聞いて入部してくださいね。今回はレゴ部設立の話や作品の話だけでなく、インタビューを受けてくださったポールさんの作品の話までを詳しく聞かせていただくことができました。
なお、『全国レゴ部インタビュー』シリーズ第2弾は、歴史のあるあの有名レゴ部の現役生にインタビューしたお話を掲載する予定です。
今後このレゴ部紹介はシリーズ化していく予定です。全国の「活動をアピールする場が欲しい」「新入生のために我が校のレゴ部も紹介して欲しい」という高校・大学の部員の方はツイッター(@Keibricks)DMまでご連絡ください。お待ちしていますー!