こんにちは、Keiです。2022年6月に発売されたレゴ商品の《76403 魔法省™(The Ministry of Magic™)》を組み立てていきます。
商品の中身
箱を開けると、レゴブロックのパーツが入った袋は7つ、シールシート1枚、説明書が1冊付いていました。
パーツ数は990個、ハリーを始めとしたレゴミニフィギュアが9体付属しています(ハリー・ポッター™、ハーマイオニー・グレンジャー™、ロン・ウィーズリー™、アルバート・ランコーン、マファルダ・ホップカーク、カターモール夫妻、アーサー・ウィーズリー、ドローレス・アンブリッジ™、パイアス・シックネス、コーバン・ヤックスリー、ディメンター™)。この商品は9歳以上の方が遊ぶことができます。
セット完成時のモデルサイズは高さ約31cm x 長さ約21cm x 奥行き約21cmで、完成後にレイアウトの変更が可能です。本セットは魔法界のすべてを司るお役所(魔法政府機関)をレゴで初めてリアルに再現したセットです。
ちなみに、リニューアルしたLEGO® Builderアプリを使用すれば、3D表示でモデルを拡大・回転してチェックでき、組み立ての進捗を保存することができます。
ハリーポッターシリーズの魔法省ってどんなところ?
魔法の存在を非魔法族(マグル)から守ることを目的としてつくられた魔法界の政府機関であり、法の管理・施行を行なう主要統治機構のこと。魔法省は世界各地にいくつか存在すると言われ、ハリーポッターの舞台である英国魔法省には魔法法執行部、魔法事故惨事部、魔法運輸部、神秘部、魔法ゲーム・スポーツ部、魔法生物規制管理部、国際魔法協力部の7つの部門で構成されている。庁舎はロンドンの地下にある。また日本にも魔法省は存在するということを公式サイト「ポッターモア」で原作者が公表している。
【魔法大臣】
最高権力者。原作ではコーネリウス・ファッジ(1巻~5巻)、ルーファス・スクリムジョール(6巻~7巻)、パイアス・シックネス(7巻)、キングズリー・シャックルボルト(7巻~8巻)、ハーマイオニー・グレンジャー(8巻~)が歴任している。
【施設内部】
- 入口/煙突飛行ネットワーク(職員用)、公衆電話ボックス(お客様用)
- 地下1階/魔法大臣室、次官室
- 地下2階/魔法法執行部
- 地下3階/魔法事故惨事部
- 地下4階/魔法生物規制管理部
- 地下5階/国際魔法協力部
- 地下6階/魔法運輸部
- 地下7階/魔法ゲーム・スポーツ部
- 地下8階(アトリウム)/守衛室、魔法族の和の泉
- 地下9階/神秘部
- 地下10階/法廷
※ヴォルデモート支配下となった8巻では、煙突飛行ネットワークが高官のみに制限され、職員は駅構内の個室トイレが入口になった。
商品の組み立て
さあ、それでは実際に組み立てていきたいと思います。
最初に組むのは電話ボックス(ロンドンにあるお客様専用入口)です。これは電話ボックスに見せかけてエレベータになっており、マグル界でひっそりと溶け込むようになっています。スマホが普及し電話ボックスをあまり使わなくなった現代、もしロンドンで電話ボックスを利用する人が居れば、魔法省職員かもしれませんね。
透明扉の格子模様はシールでななく印刷されたもの。上部の「TELEPHONE」は4面共シールです。屋根のアールが凝っていてとても可愛らしいです。モジュールタウンを作るときにも量産しやすそうでいいですね。
続いては煙突飛行ネットワークで出入口となっている暖炉を作っていきます。煙突飛行ネットワークとは、フルーパウダーを一つまみ振りかけて緑色に変わった炎の中へ入って行き先を告げると、暖炉など所定の場所に飛ばしてくれる魔法界の主要な移動手段です。
ダイヤのハンドルを回すと台が回転して、ミニフィグが煙突から登場するギミックが施されています。緑色の炎パーツが美しいです。ダークグリーンのレンガブロックは全然持っていないレア色なのでとても嬉しいです。金の装飾も付け加えていきます。途中、金のレリーフを挟み込む装飾加工を取り入れ、魔法省の歴史的な価値を示しているようです。
天井部分は大部分をタイルパーツにすることで組み換えして遊びやすくしています。
続いてつくるのは地下10階のウィゼンガモット法廷です。裁判所ですが一審制となっている模様。4巻の回想では死喰い人への審問も行われました。5巻では未成年の魔法使用容疑で大法廷が召集され、ダンブルドアが大臣に異議を唱え鋭く詰め寄っていました。ほかにも開廷の5分前に、突然裁判の時間と場所を変更するなど、公平性とはかけ離れた法廷のようです。
法廷に置かれる申立書などはシールです。書類が積み重なった様子はギザギザの模様ブロックで再現されています。裁判官の机と椅子は威圧感を被告に与えるようなとても高い位置にあるのが分かります。外観の出窓は半円状に組まれているのが見事で、赤のろうそくパーツを連結させたものを間に組み込むことで隙間を感じさせないようになっています。窓ガラスの上下にはダークタンカラーのプレートブロックでサッシを取り付けており、装飾面でも手を抜いていません。
2つ目の部屋は、上級次官を務めるドローレス・アンブリッジの執務室です。ホグワーツの教員室同様、部屋全体がピンクをふんだんに使ったビビットな配色となっていて彼女の毒気を表しているのが印象的です。
複数のピンク系ブロックを組み合わせて深みのある表現をしています。魔法省の書類や猫の皿、猫の絵画はシールとなっています。星パーツやリボンパーツを多用し、なんだかフレンズのような構成になっていますね。この真っピンクな部屋を性格最悪のアンブリッジが愛用する構図が上手いギャップとなっています。(しかも実はアンブリッジは猫嫌いで、自分をより良く魅せるために可愛い猫たちを利用しているのです。)
3つのユニットを縦に組めば一対の棟が完成します。
エントランス中央にある石像の台座(噴水)を組んでいきます。金のミニフィグに目がいきがちですが、4匹の金のカエルもなかなかのレアパーツです。
続いては各部屋への配管の組み上げです。地下ならではの要素ですが、特に大きく物語に影響を与えるものではありません(笑)
ですが、物語終盤で魔法によって書類が吹き飛ぶシーンがあり、ダイヤのハンドルを押し込むことで書類パーツを吹っ飛ばすギミックが仕込まれているのが面白いです。お尋ね者となったハリーの写真付きで、こちらはプリントパーツになっています。4個付いているので嬉しいです。
地下9階にあると言われる神秘部も作っていきましょう。愛や時間、死についての研究を行っている機関です。
外側の窓ガラスには、魔法によって吹き飛んだ日刊預言者新聞や魔法省のチラシが張り付いています。小さなこだわりが多くて満足度の高い商品です。
どのような活動を行っているのか、省内ですら殆ど知られていない謎の多い部署です。そしてここはハリーたちダンブルドア軍団が活躍する初舞台の場所です。内部を見てみると記憶や時間などを水晶のような物体を使って部屋いっぱいに保管しています。レゴブロックもラメの入ったパールブロックを大量に使って表現されていて、「何か特別な部屋」だと一目でわかる出来栄えです。
いよいよ最後の部屋に取り掛かります。ロンの父親、アーサー・ウィーズリーが局長を務める《マグル製品不正使用取締局》の仕事部屋です。
腐敗し切った魔法省ですが、アーサーのような真面目な職員もいるのが救いですね。魔法のかけられたマグル製品を取り締まるのが仕事で、局員が二人な上その扱いを見るに窓際部署だと思われます。
原作でアーサーはハリーにマグル製品の使い方を何度も聞くほどマグルに多大な関心を示しており、「風呂のアヒル」もどんなことに使う物か好奇心が止まらない様子でした。魔法省のこの部屋には「風呂のアヒル」をやっと手に入れたのが嬉しかったのか、宝石のようにショーケースに入れて飾っています。彼の人柄が出ていて微笑ましいですね。他にもラジカセや薬瓶、哺乳瓶など取り締まったマグル製品というよりかは、コレクションのように見えます。
部屋の額縁には『ハリーポッターとアズカバンの囚人』でロンが「ガリオンくじグランプリ」で当てた賞金でエジプト旅行に行った時の家族写真が飾られています。家族想いの良い父親の姿も垣間見えます。ウィーズリー家はロンを除き誰もが成績優秀なので、きっとアーサーも成績優秀な魔法使いだと思います。ハリーたちの学年では、ハーマイオニーが最終巻で魔法省に就職しています。
仕上げに二つの棟を繋ぐ、魔法省ゲートの作成です。
緑の半球屋根を2つ組み上げ、アーチで繋いでいきます。最上部にランプとテーブル、タイプライターがあり、おそらく魔法大臣室かと思われます。(こんな取っ手つけたような場所が最高権力者の席でいいの?笑)
中央には魔法省の紋章と旗が掲げられ、金の装飾が豪華に取り付けられています。
映画本編では、Mの紋章の下に「魔法は力なり(Magic is Might)」と書かれていて、その2つのMと魔法の杖を組み合わせたマークデザインだと思われます。
Mのロゴマークは無数に存在しますが、杖を入れることによって独自のマークになっています。
緑色の雲はなんでしょうか?魔法による噴煙のイメージ??
全てのパーツを組み上げたら完成です!
他にも外部との連絡手段として利用されていたフクロウは、フンがひどいという理由から紙飛行機に置き換わるなど作中の様々な小ネタをレゴで表現しているので、ファンならニヤニヤが止まらないセットではないでしょうか。
完成後は組み替えることで横長にもできます。高さを変更できるので、棚にも飾りやすいです。
同梱のミニフィグ紹介
同梱ミニフィグ を紹介していきます。希少な魔法省職員が多数登場しているので、レゴミニフィグコレクターには購入必須のセットです。
まずはハリー・ポッター、ハーマイオニー・グレンジャー、ロン・ウィーズリーがポリジュースを飲んで扮するのは、それぞれアルバート・ランコーン(中)、マファルダ・ホップカーク(右)、レジナルド・カターモール(左)です。初ミニフィグです。
アルバート・ランコーン(中身/ハリー)はマグル生まれ登録委員会の職についていた魔法省の役人です。マファルダ・ホップカーク(中身/ハーマイオニー)は魔法法執行部の魔法不適正使用取締局に勤務する役人。レジナルド・カターモール(中身/ロン)は魔法省の魔法ビル管理部に勤めている役人。ホップカークとカターモールのレッグが無地なのが若干不満ですが、トルソーは魔法省のMマークが金でプリントされている等なかなかのこだわりです。髪型パーツもハリーたち3人分がちゃんと付属しているのでとても遊びやすいと思います。
続いてメアリー・カターモール(左)、パイアス・シックネス(中)、コーバン・ヤックスリー(右)のミニフィグです。
メアリー・カターモールはレジナルド・カターモールの妻です。レジナルドとの間に3人の子ども、メイジー、エリー、アルフレッドがいます。マグル出身であるために「マグル生まれ登録委員会」の尋問にかけられて、吸魂鬼に引き渡されそうになりますが、ハリーたちによって救い出されることになります。パイアス・シックネスはヴォルデモート陣営が魔法省を掌握した際に、ヤックスリーがパイアス・シックネスに服従の呪文をかけて操ったため、死喰い人となる人物です。ハリーを指名手配したり、マグル生まれ登録委員会を設立するなどで妨害してきます。コーバン・ヤックスリーはヴォルデモートに忠実な死喰い人です。分霊箱探しの旅から帰ってきて弱っていたアルバス・ダンブルドアを追い詰める働きを見せます。
最後に魔法省の石像(左)、アーサー・ウィーズリー(左から2体目)、ドローレス・アンブリッジ(左から3体目)、ディメンター(右)のミニフィグです。ディメンターは魔法を発射する手になっていますね。アーサーとアンブリッジは2フェイスとなっていて、裏側の表情はご覧の通りです。他にもアクセサリーとしてアンブリッジには守護霊のネコ、おとり爆弾2個、ホークラックス(スリザリンのロケット)が付いてきます。
追手のヤックスリーやパイアス、ディメンター™に見つからないうちにスリザリン™のロケットを盗み出す名場面を再現して遊べるセットです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
魔法省は出番が意外と多く、この商品を買うことでたくさんのシーンを再現して遊ぶことができます。完成品を見るとダークグリーンとゴールドの重厚さに赤色のアクセントが加わることで、狂気を感じるほど威圧的な見た目になっていますね。本セットは原作に登場する魔法省の構造を忠実に再現できているわけではありませんが、映画に登場する英国魔法省のメインホールの見た目の中にきちんと主要キャラクターの仕事部屋や、神秘部や法廷といった有名なシーンをバランスよく構成した内容となっていて、¥13,980(公式サイト価格)の中にこれだけをよく詰め込んだと評価できる満足度の高い商品です。
ちなみに、2023年6月16日にオープンした「スタジオツアー東京 メイキング・オブ・ハリー・ポッター」では本映画の美術スタッフが手がけた「魔法省」のリアルなセットの中を歩いて体験できるようになっています。「当時映画で使った魔法省は内部まで細かく作り込んでいない。スタジオツアー東京のセットは素晴らしく、これで映画が撮れるクオリティ」だとアシスタント・コンストラクション・マネージャーのジョン・カーソップ氏も語っています。ちなみにこの魔法省は本国イギリスのスタジオツアーロンドンには存在しません。つまり、世界で初めてスタジオツアー東京だけのもので、まだチケットを買っていない方は是非この美しいセットを体験してみることをお勧めします。
最後まで読んでいただきありがとうございました。また次回の記事もお楽しみに。それではまた!